とは -With biodiversity-

地球上に息づく、多くの、さまざまな生命。
その無数の生きものたちが織り成す、壮大なつながりを、「生物多様性」といいます。
私たち人類もまた、その一部。
自然環境の中で、生きものたちは支えあい、つながって生きています。
私たちの暮らしは生きものに支えられています。

生物多様性

生きものの多様性には
3種類あります。

1

生態系の多様性

地域や気候によって
固有の自然があり
多様な生態系が
存在すること。

2

種の多様性

微生物から動植物に
いたるまで地球上には
約174万種ともいわれる
多種多様な生物が
存在すること。

3

遺伝子の多様性

同一種内でも
遺伝子の違いで
特徴が異なること。

↓
生物多様性の恵み

生きものに支えられる私たちの -living-

私たちの暮らしは,様々な自然の恵み(生態系サービス)に支えられています。多くの生きもののおかげで、薬、衣服、住まいを得、文化、経済を営み暮らしています。身近なところでは、農地は私たちの食を支えているだけでなく、多くの生きものの暮らしも支えています。農地にいる生きものを意識して農を行うことで、農産物に新たな価値が生まれます。

  • 衣

    シルクは蚕から紡ぎ、綿や麻は植物の繊維からできています。また羊などの毛からは温かな毛糸を作り出し、それらを染める染料の成分は、自然の植物や鉱物などです。様々な天然素材がいろいろな用途に対応しています。
  • 食

    米や小麦など主食となる穀物のほか、野菜や果実などの植物、肉や魚介類やそれらの卵、乳製品など、多様な生物が食べ物として私たちを支えてくれています。また多彩な味付けに必要な調味料も、素材の多くは自然の恵みです。
  • 住

    日本の住居では木材や畳などの植物素材が主に使われてきました。まだまだ世界には薪や炭などを燃料として活用している国が数多くあります。 また、ハスの葉の撥水性にヒントを得て外壁材を開発するなど、間接的にも役立っています。
  • 医療

    漢方薬をはじめ、多種多様な動植物の成分から健康によいもの、病気を抑える薬を研究し、医学が発達してきました。また最先端の医学では、動植物の遺伝子の研究から多くの成果や利益をあげています。
  • 文化教育学術

    自然の風景や、美しい花や動物の姿を写真に撮ったり、絵を描いたりして、人は芸術を創造してきました。おとぎ話や言い伝えのなかには、自然と人との精神的な関わりから生まれたものが多くあります。
  • 環境

    生物から直接得られる恩恵の他にも、生物多様性が様々なかたちで私達の暮らしを支えています。森が津波や雪崩から村を守ったり、カキが海を浄化したり、ミミズが土を豊かにしたり、虫が花粉を運ぶことで果実がなり、豊な緑が地球上の二酸化炭素を吸収しています。 地球上の生物は、直接的にも間接的にもお互いに支え合い関わりあって、大切な生命を育んでいるのです。
  • 産業経済

    農林水産業をはじめ、私たちの社会・経済の大部分は、自然の恵によって成立っています。地域の自然を楽しみながら、自然や文化の成り立ちを学び収益の一部を自然保護に使うという観光(エコツーリズム)も盛んに行われています。
  • 生物多様性が失われると自然の恵み(生態系サービス)を受けることもできなくなります。

「このホームページは地球環境基金の助成により作成運営しています。」