少し前の記事になりますが、横浜国立大学と森林総合研究所、東京大学生産技術研究所のpress Release(2021年6月10日)の記事が目に留まりましたので掲載します。題は標記のように「生物多様性が気候変動問題の鍵となる」とあります。気になったので、記事を読んでみると、森林における樹木多様性が炭素吸収源としての機能を定量化する研究を行ったところ、多種多様な樹木から構成される自然度の高い森林は高い炭素吸収能力をもっていて、有機物として二酸化炭素を固定できる機能を持っているというものです。
もちろん、地球温暖化の抑制できることも重要で前提になり、樹木多様性だけに頼ることはできないでしょうけれど、気候安定化と生物多様性保全の努力は、社会経済的に共通便益性が大きいという相乗効果を示しているそうです。
日本の森林の現状は、スギ・ヒノキなどの針葉樹単一林が大半を占め、スギは44%、ヒノキは25%を占める。今般、花粉症に悩まされる日本人は50,4%であり、なんと2人に1人が悩まされている。平安時代からの風習であり文化ともいえる桜見もテッシュなしでは安心して楽しめない。
日本の桜見文化と地球温暖化、生物多様性を維持するために樹木多様性の高い針広混交林への転換も必要になってくるのではないでしょうか。